加藤電機、LPWAビーコンを活用した「歩行者検知ナビ」の実証実験を開始
「歩行者検知ナビ」利用イメージ
加藤電機株式会社は、同社が開発したIoT位置情報端末「SANシステム」とカーナビを用いて、車両付近の歩行者を検知し、車両の運転者に通知することで交通事故防止に活用できる「歩行者検知ナビ」の実証実験を、2019年10月~12月の3カ月間、愛知県と東京都にて実施すると発表した。
同社が開発したIoT位置情報端末「歩行者検知対応SANシステム」は、LPWAを活用して、歩行者が携帯する発信機(SANタグ)の電波を車両に搭載されたカーナビに接続された専用の受信ユニットで検知し、数百m手前から歩行者の存在を速やかに知ることができる。
SANタグに内蔵された加速度センサーにより、歩行中か停止中かを自動判別することが可能で、識別コードを使って、歩行者が高齢者か子供か、自転車かといった違いがわかるため、カーナビ端末を使って運転者に注意喚起を行える。
カーナビは、パイオニア社製業務用カーナビを使用し、同社の技術支援を受けながら「歩行者検知ナビ」の歩行者の接近情報に連動してドライバーに注意喚起を行い、メッセージ表示を行う端末を実現した。
SANタグは、中継アンテナ(SANアンテナ)を経由して位置情報を確認できるSANフラワーネットワークに対応している。さらに、SANレーダーを用いることで、最小誤差50cmで発見することが可能で、認知症徘徊や子どもの見守り装置としても使用できる。歩行者検知ナビは、行方不明者の捜索だけでなく、SANタグをお守りとして日常的に身に着けることで、交通事故防止にも役立つ新たな付加価値の提供ができるようになる。
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