MetComとブログウォッチャー、気圧情報をもとに位置情報ビッグデータから高さ情報を抽出する技術を実用化
MetCom株式会社と株式会社ブログウォッチャーは9月16日、両社が連携して提供する「三次元位置情報ビッグデータ」を活用して、都市の情報の中から任意の「高さ」に属するデータだけを抽出できる「高さ情報による階層分離」技術を実用化したと発表した。
三次元位置情報ビッグデータは、ブログウォッチャーの位置情報プラットフォーム「プロファイルパスポートSDK」がスマートフォンから取得する気圧情報を、MetComの垂直測位サービス「Pinnacle」で⾼さ情報に変換することで作成される。Pinnacleは都市の各所に気圧情報を取得する基準点を設置し、スマートフォン内蔵の気圧センサーの情報と比較分析してリアルタイムに高さ情報を提供するサービスで、MetComが保有する気圧計ネットワークのエリア内であれば建物内に特別な測定機器やビーコンなどを設置することなく垂直測位が可能となる。
今回実用化したのは、三次元位置情報ビッグデータに含まれる高さ情報を活用して、地下通路やペデストリアンデッキ、駅ビルの特定フロアなど、任意の高さに属する人流データを直接抽出できる技術で、従来は「ペデストリアンデッキ利用者は全体の○割程度」といった統計と全体データをかけ合わせて推計する手法が一般的だったが、同技術を利用することにより推計作業の手間を省略し、客観的で信頼性の高いデータを取得可能となる。さらに、抽出後のデータは既存の二次元位置情報の分析ノウハウやツールをそのまま活用できる。
MetComは同日、株式会社ホロラボとKPMGコンサルティング株式会社とともに国土交通省の「令和7年度三次元人流データを活用した課題解決等実証業務」に参画することも発表している。この業務は三次元位置情報ビッグデータをもとに生成される三次元人流データの利活用促進に向けた実証で、池袋および大丸有エリア(大手町・丸の内・有楽町)、八王子の3エリアにおいて三次元人流データの活用方法の調査・検討や地域課題解決手法の実証を実施する。
発表資料
https://metcom.jp/news/2025-09-16_1259/
https://metcom.jp/news/2025-09-16_1249/
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