ゼンリンと日立、長崎市での観光型MaaS実証実験に向けて協業

株式会社ゼンリンと株式会社日立製作所は、長崎市における観光型MaaSの実証実験に向けて協業を開始した。

同実証実験では、長崎市を訪れる観光客を対象に、ゼンリンの地図情報と、日立のデジタルチケッティングおよび決済機能を組み合わせたアプリを開発し、長崎市の観光ルートの検索や、位置情報に基づく各種交通・観光チケットの購入、決済までをスマートフォンのアプリ上でシームレスに行えるサービスを提供する。iOS/Androidアプリとして提供し、お得に旅行ができる観光チケットの発行や、土産と交換できるポイント機能などを提供する予定。

同サービスの地図基盤である「Mobility based Network」は、自動車用ネットワークや鉄道路線、駅構内通路、歩行者用ネットワークなど、移動に最適化された地図データベースで、各ネットワーク間は交通結節点として接続されているため、電車からバスへの乗り換え経路の表現が可能なほか、IoT機器で収集した移動情報を可視化するための地理空間情報としても活用できる。

デジタルチケッティングについては、異なるサービスの権利情報をブロックチェーンで統合管理する日立の「権利流通基盤」を活用しており、利用者ごとに発行する共通IDを介して、各サービスの安全性・独立性を担保しながら鉄道やレンタカー、ツアー予約などさまざまなサービスを専用アプリ上で一元的に利用できる。

また、IoTデバイスと接続して、柔軟かつ迅速な値段設定と決済を支援する日立の「IoT決済プラットフォームサービス」を活用しており、決済手段はオープンAPIで公開しているため、クレジットやデビット、プリペイドなどさまざまなキャッシュレス決済に対できる。出発前にアプリでチケットを事前購入し、現地ではキャッシュレスでスマートフォンを提示するだけで施設の利用が可能になるほか、チケットを購入して友人にプレゼントすることも可能で、取得したクーポンを他の地域で利用することもできる。

株式会社ゼンリン／株式会社日立製作所
https://www.zenrin.co.jp/lp/opn/nagasaki-maas/index.html