クロスロケーションズ、初詣の人流変化をAIで解析した調査報告を発表
クロスロケーションズ株式会社は、同社が開発する位置情報ビッグデータ活用プラットフォーム「Location AI Platform(LAP)」を使用して、2021年正月三が日の初詣の人流変化を位置情報ビッグデータからAIで解析した調査報告を発表した。
この調査報告は、LAPの機能である「デイリー/アワリー訪速報」を使用して解析したもので、明治神宮や川崎大師、成田山新勝寺など関東で人気の初詣スポットの今年の正月の人出は、昨年と比べて約70%減少した。世代別の来訪傾向は、どの世代も30%前後まで減少傾向を示しており、とくに明治神宮の元旦においては昨年の元旦と比べてミドル層では27%、シニア層では28%まで減少した。
世代別の来訪傾向としては、成田山新勝寺では36%がシニア層が来訪しており、他の2カ所と比べて比率が高くなった。時間帯別の参拝客の変化については、深夜に開門していなかった明治神宮では深夜の時間帯はほぼ人がおらず、開門後6時以降に参拝客が集まり始めた。目立ったピークの時間は見られず、分散参拝の傾向が見られたという。
川崎大師および成田山新勝寺では深夜の時間帯も開門しており、年が変わる0~1時台に最初のピークを迎えた。来場者数は去年の同時刻と比べて川崎大師では57%減少、成田山新勝寺では61%減少した。午後のピークの時間は昨年の午前中とは違って午後に参拝客のピークを迎えた。川崎大師では13時台、成田山新勝寺では15時台だった。
なお、同社は過去の位置情報ビッグデータの分析を基礎に、気象情報や新型コロナウイルス感染者数などの要因を考慮した独自開発の「人流予測モデル」のαバージョンで昨年末に予測した数値の誤差についても発表した。
予測では、全国の有名初詣スポットの来訪は2020年の元旦の人出に比べて減少し、51~37%と半分以下程度になると予測したところ、実際は36%に減少し、予測の誤差は18%だった。また、首都圏の人気初詣スポットへの来訪は2020年の元旦の人出に比べて、46~32%と4割程度になると予測したところ、実際は36%に減少し、予測の誤差は7%だった。
一方、関西圏の人気初詣スポットへの来訪については、2020年の元旦の人出に比べて46~32%と4割程度になると予測したところ、実際は35%に減少し、予測の誤差は10%だった。
同社は人流予測モデルの信頼度向上に努めており、AIによる予測の信頼度の向上を確認できた段階でLAPの新機能として提供開始する予定だ。
クロスロケーションズ株式会社
https://www.x-locations.com/news/20210106/