「自転車NAVITIME」、経路探索にGPUを活用して地図階層データの同時並列処理を実現

「自転車NAVITIME」、経路探索にGPUを活用して地図階層データの同時並列処理を実現

 株式会社ナビタイムジャパンは、経路探索エンジンの更新により、自転車経路探索においてGPU技術を活用した地図階層データの同時並列処理を実現したと発表した。これにより、自転車専用ナビゲーションアプリ「自転車NAVITIME」の経路品質が向上し、より小道やサイクリングロードに沿ったルート検索が可能となる。

 同社は自転車経路を独自調査によって地図データを地道に収集・整備することにより、2010年9月より提供している。自転車経路は、サイクリングロードや自転車専用道など自転車特有の情報を含むため、車や徒歩に比べて考慮すべきデータ量が多くなる。このため、これまでとくに中長距離のルートの場合、広範囲の地図を短時間で検索する代わりに、検索対象の地図階層データおよび階層内の一部道路を制限することがあった。たとえば進行方向にトンネルがある場合は、その隣に走行可能な側道があっても考慮されず、大きく迂回するルートを表示してしまうことがあった。

 今回の経路探索エンジンの更新では、膨大なデータを高速処理できる技術としてAIやディープラーニングなどで採用されるGPUの技術を自転車経路に応用することにより、探索対象となる道路を制限することなく、すべてを同時並列処理することが可能となる。一度に検索できる道路対象が従来の4倍に増えて経路品質が向上し、より多様なルートを利用者の選択肢として提示できるようになる。

 GPUによるこの処理技術は、米NVIDIAの技術で、経路探索におけるGPUの活用は日本で初めての試みだという。

自転車NAVITIME
http://products.navitime.co.jp/service/bicycle/android_sp.html