交通系ICカード改札が未導入の駅にも対応した鉄道駅利用者の人流データ「xPop駅勢圏データ」が提供開始

交通系ICカード改札が未導入の駅にも対応した鉄道駅利用者の人流データ「xPop駅勢圏データ」が提供開始

東大発のベンチャー企業であるLocationMind株式会社は7月5日、GPSデータに基づく人流データ「xPop for Professional Data」の第2弾「xPop駅勢圏データ」を提供開始した。

同データは、GPSデータをもとにした全国鉄道駅の改札通過者・乗換利用者の推計統計データで、メッシュ単位ではなく鉄道路線単位に集計されている点が特徴となっている。機械学習アルゴリズムを使ってGPSデータの移動軌跡を「徒歩、自動車、鉄道」に分解し、同社が独自に整備した日本全国の鉄道ネットワークをもとに「鉄道利用による移動」と判別される移動軌跡を推計しており、利用路線と乗車駅、乗り換え駅、下車駅、移動の前後の活動も分析できる。

これまで鉄道駅の利用者の行動を分析する際には、交通系ICカードでの改札通過データの活用や、調査票による現状把握が主流だったが、交通系ICカードは改札通過前後の行動が捕捉できず、ICカードデータが取得できない駅があることも課題となっていた。また、調査票は、調査日数やサンプル数が限られること、広範な調査には多大な時間と費用がかかることが課題だった。

xPop駅勢圏データはGPSデータをもとにしているため、交通系ICカード改札が未導入駅でも分析可能で、ある駅で下車した人の乗車駅、乗車路線、乗換駅など一連のトリップをつなげて分析することもできる。また、下車後の訪問エリアや滞在時間から、駅周辺の推定消費額も推計できる。さらに、調査票に比べて過去にさかのぼって経年変化を比較することが可能で、日本全国、どの駅でもほぼ同じ時間工数で分析できる。

データはCSV形式で提供され、2019年以降のデータ提供が可能。集計可能要件が多岐にわたるため、顧客の要望に応じた受注生産となる。

発表資料
https://locationmind.com/news/pds_station_area/