奈良文化財研究所、発掘調査成果を活用した過去の大規模地震の痕跡データセットを公開

奈良文化財研究所、発掘調査成果を活用した過去の大規模地震の痕跡データセットを公開

データセットの概要

奈良文化財研究所は、全国の発掘調査で検出した「地震痕跡」について、「全国遺跡報告総覧」から抽出した「全国遺跡大規模地震痕跡データセット」を1月24日に公開すると発表した。

これまで遺跡情報に関連したデータベースとしては、報告書から機械的に抽出した「報告書総覧WebGIS」と、報告書の図表や図版、周辺地質情報などを情報化した「歴史災害痕跡データベース」があった。そのため、公開される情報は報告書がPDFになっている場合に限られていたり、図面を読み込む作業に時間がかかったりするという課題があった。

今回のデータセットは、「全国遺跡報告総覧」(2024年9月17日まで)に掲載した全発掘調査報告書131,972件を精査し、 1,670件の地震痕跡情報を掲載したデータセットで、位置情報を含むCSV形式で提供することにより、「歴史災害痕跡データベース」の持つ「表層地質データ」とのシームレスな連携や、過去の災害分布や関連する地質情報などGIS(地理情報システム)を活用したさまざまな地理的情報との連携が可能となる。

全国遺跡報告総覧
https://sitereports.nabunken.go.jp/ja
文化財総覧WebGIS
https://heritagemap.nabunken.go.jp/
歴史災害痕跡データベース
https://hde-gis.nabunken.go.jp/