Ashirase、視覚障がい者向けナビゲーションデバイス「あしらせ」新モデルを発表

Ashirase、視覚障がい者向けナビゲーションデバイス「あしらせ」新モデルを発表

株式会社Ashiraseは8月1日、視覚障がい者の歩行をサポートするナビゲーションデバイス「あしらせ」の新モデルの先行予約販売を開始した。発送は10月1日以降を予定している。

同製品はGNSS受信機を内蔵したデバイスで、靴に装着することでユーザーの位置および方位を推定して、足元からの振動により目的地までのルートや曲がる方向、タイミングなどを知らせる。目的地の設定後はスマートフォンをポケットに入れたまま利用可能で、道案内をあしらせに任せることにより、視覚や聴覚を邪魔することなく安全確認に集中できる。

複数のセンサー情報をもとに生成された歩行位置データを独自のアルゴリズムで補正することにより、視覚障がい者にとって歩きやすいルートを提案する。ユーザーの行きたいルートを記録できる「マイルート機能」や、横断歩道や交差点などを音声で案内する「道路構造・周辺施設通知機能」も搭載する。

視覚障がい者が歩行においてアクセスしづらかった情報をAI機能を用いて知らせる機能も搭載し、探したい場所を音声入力すると条件に該当するおすすめ施設の情報を案内する「AIおすすめスポット検索」や、写真で撮影したものを説明する「AI画像認識」機能などの機能も提供する。

Ashiraseは本田技研工業株式会社発のスタートアップで、2023年3月に120台の「あしらせ」の先行販売を実施した。今回発表した新モデルは、スマートフォン標準のセンサーデータに加えて、あしらせデバイスに搭載された磁気、IMU(慣性計測装置)、GNSSのセンサーデータを組み合わせることで高精度なユーザー位置と方位推定を実現した。

さらに、自動運転の自車位置推定技術を応用した独自のユーザー歩行位置推定技術により、位置情報のずれを改善している。また、靴の中に入れる振動部分の素材に柔らかく薄い形状を採用し、装着時の違和感を低減するとともに、先行販売モデルから15%の小型化と、幅広い靴になじみやすいユニセックスなデザインへと変更した。同製品は厚生労働省が定めた「身体障害者用物品」の条件を満たしており、非課税での販売となる。

あしらせ
https://www.ashirase.com/