産総研、阿蘇3火砕流の分布図と地質情報を公開

産総研、阿蘇3火砕流の分布図と地質情報を公開

国立研究開発法人 産業技術総合研究所(産総研)活断層・火山研究部門大規模噴火研究グループは、阿蘇3噴火により噴出した大規模火砕流堆積物の分布図を発表した。

阿蘇3噴火は約13万年前に発生した巨大噴火で、噴出物の総量は数百立方キロメートルにおよび、噴出した火砕流堆積物は九州中部から北部に広くその分布が知られているが、その後約9万年前に発生した巨大噴火である阿蘇4噴火の噴出物などに広く覆われているため、分布範囲やその構成物の詳細は明らかにされていなかった。

今回は、従来の地質図では把握が難しかった火砕流堆積物の詳細な分布や層厚および特徴、日本列島の広域に堆積した火山灰の分布をデジタルデータで整備することにより、阿蘇3噴火の全体像とその影響の範囲を明らかにした。さらに、阿蘇カルデラの長期的な活動や阿蘇3巨大噴火の推移、火砕流堆積物の特徴、各地の火砕流堆積物の露頭写真などからなる解説書も加えている。

阿蘇3火砕流分布図とその解説書は、PDFファイルおよびGISデータとして産総研 地質調査総合センターのウェブサイトからダウンロードできる。

大規模火砕流分布図
https://www.gsj.jp/Map/JP/lvi.html