ナビタイム、コロナ禍における屋外観光スポットの移動実態分析を発表
国営ひたち海浜公園の測位状況
株式会社ナビタイムジャパンは、2021年ゴールデンウィーク期間(4月29日~5月6日まで)のスポット検索ランキングで上位にランクインした屋外観光スポットについて、経路検索条件データ(検索履歴データ)や徒歩による移動データ(GPSデータ)を用いた検索数推移および利用実態に関する分析結果を発表した。
同分析では、屋外観光スポットで検索数が最も多かった「国営ひたち海浜公園」を対象として、コロナ禍における検索数の推移や、公園を含む周辺エリアの位置情報の測位状況などを可視化したもので、「NAVITIME」や「カーナビタイム」、「自転車NAVITIME」などのナビゲーションサービスから同意を得て取得した経路検索条件データおよびウォーキングアプリ「ALKOO by NAVITIME」のユーザーから同意を得て取得したGPSデータを活用している。
国営ひたち海浜公園の検索数推移については、新型コロナウイルス感染拡大前の2019年の検索数は4月・8月・10月が増加傾向が見られたのに対して、2020年1月以降の検索数を見ると、4月・8月の検索数が前年と比較し大きく減少しており、2019年の同月比で見ると4月は約93%、8月は約71%減少している。主な減少理由としては、4月4日~5月31日までの休園や、8月のイベント中止などが考えられる。
その後、2020年10月の検索数は2019年10月と比較して約17%増加しており、これは密を避けての観光ニーズが高まり、関東近郊で屋外の自然がメインなスポットとして人気が出たのではと同社は推測している。2021年4月の検索数は2019年4月と比較すると約35%減少しているが、来園需要も一定数存在していたことがわかる。
一方、徒歩データによる国営ひたち海浜公園および周辺エリアの利用実態調査では、2020年4月・10月・2021年4月のそれぞれ1か月間における50mメッシュ単位でのGPSデータの測位状況を可視化したヒートマップを見ると、2020年4月は国営ひたち海浜公園が休園だったため、公園内での測位は確認されなかったが、公園西側にある「ファッションクルーズニューポートひたちなか」などの商業施設では一定数のGPSデータが測位された。
同社はコロナ禍におけるジャンル別の経路検索数変化を分析しており、緊急事態宣言発令中は生活雑貨や日用品に関するスポットの検索数は、他ジャンルのスポットと比較して検索数の減少量が小さいという分析結果が得られている。このことから、生活雑貨や日用品に関するスポットはコロナ禍においても検索数と実際の利用者数ともに多いことが読み取れる。
一方、2020年10月および2021年4月には公園周辺商業施設だけでなく、公園内の各所でGPSデータが測位された。また、2021年4月の公園内の測位状況を見ると、2020年10月と比較してGPSデータが測位された範囲も一部拡大していた。とくに花が多く見られる西口エリアを中心に多くのGPSデータが測位されており、西口から入園して「みはらしの丘」に移動する来園者が多く見られた。また、南西側のスポットや、西口と南西エリアを結ぶ移動経路などでも測位が確認できることから、公園内の各スポット間を周遊する来園者も一定数存在することが推測されるとしている。
発表資料
https://corporate.navitime.co.jp/topics/pr/202106/30_5369.html
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