地域課題をオープンデータで解決、「アーバンデータチャレンジ2026」キックオフ・イベントがオンラインで開催
実行委員長の関本義秀氏
地域課題の解決を目的として、地方自治体や企業、大学、市民活動組織などがイベントやコンテストを通じてオープンデータや活用ツール、アイデアなどの創出に取り組むプロジェクト「アーバンデータチャレンジ2026(UDC2026)」(主催:社会基盤情報流通推進協議会、東京大学空間情報科学研究センター、東京大学生産技術研究所、東京大学デジタル空間社会連携研究機構)のキックオフシンポジウムが6月20日、東京・駒場の東京大学駒場第2キャンパスおよびオンラインでのハイブリッドで開催された。
UDCは2013年度から続いているプロジェクトで、2026年度のプロジェクトのスタートを宣言する今回のイベントには、UDCの全国各地の拠点で活動する自治体関係者やNGO関係者、エンジニア、研究者、プランナーなど幅広い人々が参加した。
はじめに、UDCの実行委員長を務める東京大学空間情報科学研究センター 教授/AIGID代表理事の関本義秀氏が本年度のUDCの趣旨説明を行った。
UDCは、各地域での年間を通したイベント開催と、一般参加型によるデータ活用のコンテストを融合させた取り組みで、地域拠点は公募による活動計画書を提出することで都道府県ごとに1カ所が認定され、活動経費の支援を受けられる。単なるコンテストとは異なり、イベント開催により地域の交流を深めて、持続的なコミュニティの形成や成長を目指している点が特徴だ。
2025年度からは各地の高校や大学との連携も開始し、連携校では学生のコミュニティ形成や年間を通した学生支援や活動証明書承認も行われる。2026年度の連携校は、福岡大学、神田外語大学、麗澤中学・高等学校、浜松聖星高等学校の4校が決まっており、このほか1校が加わる予定となっている。
UDCでは「河川・港湾・上下水道」「まちづくり・都市計画」「医療・健康」など10の特定テーマを定めて活動し、年度ごとに重点分野を決めて関連機関や関連学会との連携を進めている。2026年度の重点分野は「道路・交通」「教育・政治」の2つで、重点分野についてはコンテストの審査において優遇措置を受けられる。このほか、特別賞として「BODIK賞」「GTFS賞」「データキッズ賞」などが用意される。コンテスト賞金総額は200万円以上にのぼる。
2026年度の地域拠点は南北海道、青森、岩手、宮城、埼玉、千葉、神奈川、新潟、富山、岐阜、静岡、愛知、京都、奈良、岡山、広島、山口、徳島、福岡、佐賀、長崎、熊本、大分の23拠点で、これらの拠点ではシンポジウムやワークショップなどさまざまなイベントが開催される予定だ。
第1部ではこのほかに、名古屋工業大学の白松俊教授(情報工学類 知能情報分野)による「情報工学類 知能情報分野」と題した講演や、一般社団法人コード・フォー・ジャパンの川邊悠紀理事および株式会社SYMMETRYの沼倉正吾氏による講演、浜松聖星高校による学校連携の紹介も行われた。
第2部では、UDCの地域拠点によるこれまでの活動報告および2025年度の取り組みの発表が行われた。冒頭では長崎拠点による発表が行われた。長崎は坂の多い街ということで、2025年度は坂の記憶を掘り起こしてまち歩きプランを考えるプロジェクトに取り組み、市民から市内78カ所の坂に関するオープンデータの提供を受けて、毎月フィールドワークやデータ化、企画会議、生成AI活用ハッカソンなどのイベントを開催し、この成果をもとにアプリやかるたなどを作成した。2026年度は長崎の歴史のデジタルアーカイブをテーマに取り組む予定としている。

長崎拠点はUDC2025でベスト地域拠点賞を獲得したため、UDC2026の中間シンポジウムを10月17日に長崎にて開催する予定だ。
このほか、宮城や広島、佐賀、山口、青森、埼玉、千葉など各地域拠点による活動報告や2026年度の取り組みの紹介が行われた後、特別賞の紹介や、データ提供・支援拠点の国立国会図書館(NDL)や、協力団体である一般社団法人コード・フォー・ジャパンなどによる発表も行われた。
UDCは今後、2026年度末にかけてコンテストの開催に向けてさまざまな取り組みを全国各地の拠点で実施する予定で、2026年11月15日にかけてコンテストの作品募集が行われ、2027年2月20日のファイナルステージにて審査結果が発表される予定だ。
アーバンデータチャレンジ
http://urbandata-challenge.jp/
※記事中画像はキックオフイベントYouTube Live画面キャプチャより
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